その後はフランス座に帰ると、幽月さんという方がいらっしゃって、
話す目や言葉がとても気持ちい人だなぁとウットリしちゃいました。
後で知ったのは"サキノハカ"という有名なゴシックでエロチックなイベントの主催者の方だったようで、
あぁ、でもそんなことはほんとアクセサリーのようなもので、
人の魅力は変わらないのだなぁと帰り道思います。

昨日はS▲ILSの練習の後、ご飯を作って蹴太と食べました。
台所から戻ってくると、やかんに彼のレーベルのシールが貼ってあって、僕は一向に構わないんだけど、この部屋に君の知ってる人以外は来ないし、
そもそも次沸かすとき燃えて取れちゃうよ。
「イッケネー！プロモーションする場所を間違えた！！」と気付いたのか、
一晩明けて今日彼はFM802に向いました。正しい熱帯魚。

そんな中先日、高校時代の恩師よりメールを頂きました。
と言っても学校の先生でなく画塾の先生で、
僕はよく高校をさぼって、大半は昼間から塾で、
浪人生に紛れて木炭デッサンをしているという、
真面目なのか不真面目なのかよくわからない生活を送っていて、
先生は30年という僕の人生で唯一真顔で「下手クソ！」と言ってくれた方です。
その後は決まって「学校の勉強や色彩構成なんてせんでも、
デッサン日本一ならどこの大学でも行ける！」と、
非常に甘い飴と、非情に痛いムチを持っていました。
おかげで僕はイラストレーターになってからも、
絵の技術的なことで悩んだことは一度もありません。
「え？昼間からは画塾に来てなかったじゃない？」って？
すみません、みんなの前で格好付けちゃいました。
昼間はゲームセンターに入り浸るもお金はないので、
大学生のやっているバーチャファイターをひたすら後から見てました。
ど、ど、どちらにしろ熱心ですね。

無事希望の大学へ入学、そして卒業してはじめての個展を開くので、
そのDMを持って梅田にあるその画塾に挨拶をしに行くと教室はもうなくなっていて、
あぁ感謝の言葉はその時々に伝えないといけないなぁと反省しました。
あれから10年以上経ち、デザイン雑誌で僕のことを見つけてくれて、
そこから連絡を頂いて…って、よく考えたらプロフィール写真見て気付くって、
10年間どれだけ成長してないねん！！
あ、取り乱しました。先生、どうもありがとうございました。

というこのブログも３年続けてみるもんですね。
来月からとある雑誌でエッセイを書かせてもらうことになりました。
「中村さんのブログを見てたら文章面白いので、心配してないです」
「ではブログみたいに書いてもいいんですね？」
「あ、でも雑誌なので一応、アッチの方は控えめで…」
良く読んでいらっしゃる。ではタイトルは『愛里ひなを探して』で。
え、フリじゃない？失礼しました。