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僕と2丁目

「2丁目」と聞けば、今や"新宿2丁目"のオネエ街を指すのかもしれないが、
やはり僕にとっての2丁目はいつまでも”心斎橋筋2丁目”のままだ。

これは僕がいまだ大阪に住んでいることも大きいが、
時は1990年代、僕が中高生時代に関西では、ダウンタウンを皮切りに
若手お笑いブームが爆発。その後も小さな劇場には、人気お笑いコンビを見に、
日夜女子学生たちが黄色く溢れかえっていた。
その劇場がいまはなき通称『2丁目劇場』だった。(正式名称:心斎橋筋2丁目劇場)

当時の僕は関西といえど、少し離れた兵庫県宝塚市に住んでいたので、
大阪には出れてもせいぜい阪急電車で繋がっている梅田まで。
心斎橋というのは名前でしか聞いたことがなかったが、
毎日毎日2丁目劇場から中継されるダウンタウンの伝説の番組「4時ですよ~だ」や、
千原兄弟が頭角を現した「2丁目ワチャチャTV」などを、テレビにかじりついて見ていた。

そこでは陣内さんもリミテッド、小藪さんもビリジアン、灘儀さんもスミス夫人、
ケンドーコバヤシさんと元ハリガネロック・松口さんも、
松口VS小林というコンビで活躍されていた。

インターネットもない時代だったので、この90年代前半の
「ごっつええ感じ」や「ボキャブラ天国」以前の若手お笑いブームは、
たぶん関西だけのローカルな盛り上がりだったのだろう。
その分、「僕らだけの宝物」だという想いが強く、
やはり東京に行っちゃった後には、人一倍寂しい想いをした。
それがわかっているので、あの松っちゃんも、あの浜ちゃんも、
2丁目の卒業式では号泣していた。それも僕らだけの宝物。

同じ世代であっても「え、そんな時代だったけ?」という人もいるだろう。
それに加え、当時運動オンチだった学生の僕は何とか技術と頭だけで目立てないかと、
お笑い芸人を目指し、高校生の文化祭では漫才やコントで舞台に立ったこともあった。
その頃はまだ「イラストレーター」という職業名すら知らず、
漫画家のアシスタントかなぁ~などと、夢がぼんやりしていた頃だ。

ま、そんなこんなで、通常なら東京に住みゃいいものの、
いまだに僕が大阪で暮らしているのも、
「2丁目」をはじめとしたローカル感への強い憧れをその頃に培ったからだろう。
そしてやはり大阪を拠点に活躍されている芸人さんはいまだに特別に好きだ。
そんな中でもメッセンジャーの黒田有さんは、
今考えても毒舌芸の20年早いさきがけだったように思う。
デビュー当時から若手というにはあまりにも貫禄があり過ぎる
あの目つきと声と発言で、文字通りギラギラと黒光りしていた。
僕は黒田さんがテレビに出る度にいつもドキドキしていた。

関西ローカルの顔で愛され続けてきたやしきたかじんさんも、
生前から黒田さんには一目を置き、たかじんさんが司会だった番組を、
いまは黒田さんが担当しているのも、
関西の人達にとっては、自然な流れだった。
そんな方である。

前置きが長くなってしまったが、メッセンジャーの黒田さんというのは、
僕にとって青春時代の宝物、今の希望のアイコンだ。
高校の文化祭でメッセンジャーのネタを丸パクリしてから20年後、
まさかご本人の番組に、ご出演させて頂けるとは、
当時の僕は夢にも思っていなかっただろう。

という訳で5月2日(土)深夜1:35から、
関西テレビで放送されるトーク番組黒田節4
司会はメッセンジャー・黒田さん女優・笛木優子さん。
共演は浅田真央ちゃんのコーチ・佐藤信夫さんと、宇宙工学者の川口淳一郎さん。
関西の方はぜひご覧ください。
僕と2丁目_b0102637_15434496.jpg
追伸:あまりに舞い上がっちゃって、パクった事を謝るのさえ忘れていたので、
黒田さん、またテレビ出させて謝らせて下さいね(笑)
by kazekissa | 2015-04-29 15:16 | 日記