イラストレーター、ミュージシャン中村佑介のオフィシャルブログ または心のおもらし。Twitterは@kazekissaまで。
by kazekissa
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脱兎のごとく
今年は昨年に引き続き、画集『Blue』と2011年カレンダー(見本)の
サイン会と展覧会で47都道府県ツアーも何と2周目に突入し、
その旅先のホテルで描いたイラストの仕事では、
ASIAN KUNG-FU GENERATION『マジックディスク』という
今までで一番の大作のCDジャケットを仕上げ、世に送り出すことができ、 本の表紙でも『謎解きはディナーの後で』という、
最近では珍しいミステリー小説の大ヒットにも恵まれました。 また新たな取り組みとして、キャラクターデザインを手掛けたテレビアニメ
『四畳半神話大系』が放送され、文化庁メディア芸術祭の賞も頂き、
我がバンド・セイルズはワイキキレコードより来春発売されるミニアルバムに向けて
京都のハナマウイスタジオにて初のスタジオレコーディング、
他にもMdNに加え、講談社Kissでもはじまったエッセイ、
『笑っていいとも!』、『ピカルの定理』などのテレビ出演、
憧れの芸人さんであったチョップリン・西野さんとのトークライブなど
本当にたくさんの挑戦が出来た1年でした。
またミュージシャン・小沢健二さんがコンサートを
13年ぶりに突然開催したのも、僕にとっては今年の大きなニュースでした。
僕が大学から音楽をはじめたのはこの方の影響で、
つい最近まで「身も心も小沢健二さんになりたい!」と思っていました。
小沢健二さんとの出会いは、高校の時体育の授業をさぼって、
教室の机を漁ってたら、自主的風紀委員活動に勤しんでいたら、
好きな女の子の引き出しの中からカセットテープを発見し、
そこに書かれていた文字が彼の名前でした。
「これさえ聞けば喋ったことのないあの子と仲良くなれるかもしれない!」と、
早速帰りのCDショップでアルバムを買って、カセットテープに録音して、
音漏れでそっと気付いてくれるように、鼓膜が破れるほどの爆音で
休み時間の度に涼しい顔してウォークマンで聞いておりました。
今考えれば、「小沢健二、僕も好きなんだ~」の一言で済む話ですが、
「それが出来たら、こんな回りくどいコミュニケーションである絵なんか描いてないっつ~の!」
と当時の僕に2H~4Bの絵筆や、ネリ消しや画板を投げつけられられると思います。
そのくらい絵の勉強に一生懸命で、そのくらい自意識が過剰でした。
またこんな話もあります。現在セイルズのメンバーであるアコーディオンのあっちゃんは、
実はドラムも凄く上手で、かつて家には電子ドラムセットもあったそうです。
彼女もまた「向かいの家に住んでいた憧れのお兄さんがドラムやってる噂を聞いて、
私も叩けるようになったら話せるかなぁと思って、中学の時クリスマスに買ってもらって、
毎日聞こえるように叩いててん。でも話せんかったぁ」だそうです。ビックリ。
痛い程気持ちがわかり可笑しくなりました。
あれから僕は芸大に進み、絵の勉強を続け、無事イラストレーターになり、
初の画集も発売して、サイン会もさせてもらい、その際に一番多い質問はやはり、
「絵の女の子のモデルはいるんですか?」ということ。
「いたりいなかったりかな」と当たり障りのない返事をしていましたが、
短い黒髪で、目鼻立ちのすっきりした僕の描く華奢な少女、
とりわけ画集の表紙の女の子は、まさしく高校の時のあの子なのでした。 しかしそれに気付いたのは画集を出してからしばらく経ち、
ミュージシャンとして、ユーストリームの『PakuPaku』という番組に出た時のこと。
音楽をはじめたきっかけを話していると、その子の顔を思い出し、
手元の画集を見て「あー!」となったのです。
中高生のファンの方々もたくさんいらっしゃるので、
サイン会の短い時間の中で、あの自主的風紀委員エピソードを話しては、
「机を漁って…」あたりで時間切れになり、誤解と落胆を生むだけなので、
今後も話すつもりはありませんが、つまりはきっかけはそんな些細なことだったと解りました。
皆さまも「私なんでこれにこんなにこだわっているのだろう…?」
という様々な色や形の花の根元には、
以外とそんなシンプルな球根が眠っているのかもしれませんよ。
それがこじれて、悩んだり、画集を出して47都道府県回ったりしないよう、
年末なので部屋も心も大掃除、来年をサッパリと迎えましょう。
僕はといえば「なんだ、そんなことだったのか…」と気付いたので、
「じゃあもう何も作んない!」とは勿論なりませんが、
だからこそ、難しいテーマを鎧にまとうような周りくどいことはせず、
これからは「好きだ」とか「愛してる」とか「ありがとう」とか「エロい!」といった気持ちを
ストレートに表現したものを作っていきたいと思い、
ようやく年末になってはじめて描けたのがこの1枚です。 そうまだ12月ですが、雑誌はもう新年1月号卯年ということで、
大量のうさぎの中、ニンジン子ちゃんを射止めた黒ウサギくんが飾るのは、
現在書店で配布中の小学館『きらら』の表紙イラスト。
はじめにご紹介した『謎解きはディナーの後で』の新シリーズも連載開始、
そちらにも絵を描かせてもらっております。
今まで僕の壮大な"青春忘れ物ツアー"にお付き合い頂き、
見守って下さっていた皆さまに感謝の気持ちも込めて、
新たな気持ちで今後ともよろしくーのご挨拶も含めて、
ぜひ書店で少し早めの年賀状代わりにお受け取り下さい。
部数が多くありませんので脱兎のごとくなくならないうちに。
見つかりますように。
サイン会と展覧会で47都道府県ツアーも何と2周目に突入し、
その旅先のホテルで描いたイラストの仕事では、
ASIAN KUNG-FU GENERATION『マジックディスク』という
今までで一番の大作のCDジャケットを仕上げ、世に送り出すことができ、
最近では珍しいミステリー小説の大ヒットにも恵まれました。
『四畳半神話大系』が放送され、文化庁メディア芸術祭の賞も頂き、
我がバンド・セイルズはワイキキレコードより来春発売されるミニアルバムに向けて
京都のハナマウイスタジオにて初のスタジオレコーディング、
他にもMdNに加え、講談社Kissでもはじまったエッセイ、
『笑っていいとも!』、『ピカルの定理』などのテレビ出演、
憧れの芸人さんであったチョップリン・西野さんとのトークライブなど
本当にたくさんの挑戦が出来た1年でした。
またミュージシャン・小沢健二さんがコンサートを
13年ぶりに突然開催したのも、僕にとっては今年の大きなニュースでした。
僕が大学から音楽をはじめたのはこの方の影響で、
つい最近まで「身も心も小沢健二さんになりたい!」と思っていました。
小沢健二さんとの出会いは、高校の時
教室の机を漁ってたら、
好きな女の子の引き出しの中からカセットテープを発見し、
そこに書かれていた文字が彼の名前でした。
「これさえ聞けば喋ったことのないあの子と仲良くなれるかもしれない!」と、
早速帰りのCDショップでアルバムを買って、カセットテープに録音して、
音漏れでそっと気付いてくれるように、鼓膜が破れるほどの爆音で
休み時間の度に涼しい顔してウォークマンで聞いておりました。
今考えれば、「小沢健二、僕も好きなんだ~」の一言で済む話ですが、
「それが出来たら、こんな回りくどいコミュニケーションである絵なんか描いてないっつ~の!」
と当時の僕に2H~4Bの絵筆や、ネリ消しや画板を投げつけられられると思います。
そのくらい絵の勉強に一生懸命で、そのくらい自意識が過剰でした。
またこんな話もあります。現在セイルズのメンバーであるアコーディオンのあっちゃんは、
実はドラムも凄く上手で、かつて家には電子ドラムセットもあったそうです。
彼女もまた「向かいの家に住んでいた憧れのお兄さんがドラムやってる噂を聞いて、
私も叩けるようになったら話せるかなぁと思って、中学の時クリスマスに買ってもらって、
毎日聞こえるように叩いててん。でも話せんかったぁ」だそうです。ビックリ。
痛い程気持ちがわかり可笑しくなりました。
あれから僕は芸大に進み、絵の勉強を続け、無事イラストレーターになり、
初の画集も発売して、サイン会もさせてもらい、その際に一番多い質問はやはり、
「絵の女の子のモデルはいるんですか?」ということ。
「いたりいなかったりかな」と当たり障りのない返事をしていましたが、
短い黒髪で、目鼻立ちのすっきりした僕の描く華奢な少女、
とりわけ画集の表紙の女の子は、まさしく高校の時のあの子なのでした。
ミュージシャンとして、ユーストリームの『PakuPaku』という番組に出た時のこと。
音楽をはじめたきっかけを話していると、その子の顔を思い出し、
手元の画集を見て「あー!」となったのです。
中高生のファンの方々もたくさんいらっしゃるので、
サイン会の短い時間の中で、あの自主的風紀委員エピソードを話しては、
「机を漁って…」あたりで時間切れになり、誤解と落胆を生むだけなので、
今後も話すつもりはありませんが、つまりはきっかけはそんな些細なことだったと解りました。
皆さまも「私なんでこれにこんなにこだわっているのだろう…?」
という様々な色や形の花の根元には、
以外とそんなシンプルな球根が眠っているのかもしれませんよ。
それがこじれて、悩んだり、画集を出して47都道府県回ったりしないよう、
年末なので部屋も心も大掃除、来年をサッパリと迎えましょう。
僕はといえば「なんだ、そんなことだったのか…」と気付いたので、
「じゃあもう何も作んない!」とは勿論なりませんが、
だからこそ、難しいテーマを鎧にまとうような周りくどいことはせず、
これからは「好きだ」とか「愛してる」とか「ありがとう」とか「エロい!」といった気持ちを
ストレートに表現したものを作っていきたいと思い、
ようやく年末になってはじめて描けたのがこの1枚です。
大量のうさぎの中、ニンジン子ちゃんを射止めた黒ウサギくんが飾るのは、
現在書店で配布中の小学館『きらら』の表紙イラスト。
はじめにご紹介した『謎解きはディナーの後で』の新シリーズも連載開始、
そちらにも絵を描かせてもらっております。
今まで僕の壮大な"青春忘れ物ツアー"にお付き合い頂き、
見守って下さっていた皆さまに感謝の気持ちも込めて、
新たな気持ちで今後ともよろしくーのご挨拶も含めて、
ぜひ書店で少し早めの年賀状代わりにお受け取り下さい。
部数が多くありませんので脱兎のごとくなくならないうちに。
見つかりますように。
by kazekissa
| 2010-12-23 17:53
| 日記