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拝啓、踏み子さま

僕がどれだけ小説を読まないかは、文庫版『親指の恋人(石田衣良著)』
のあとがきでも述べたとおりですが、その理由が最近わかってきたような気がします。

もちろん、表紙などの仕事でかかわった作品はすべて
責任を持って穴があくほど読み砕き、理解して、それを絵にしたものだし、
コラムやエッセイ、詩集、インタビュー記事などはプライベートでもたくさん読みます。
さらには、このブログや連載エッセイもいつも楽しんで書いているので、
別に文字が嫌いと言う訳ではないようです。
しかしそれ以外で読んだ小説は、大学時代に下宿で風呂が空くのを待っている間に、
待ち合い場に誰かが置いていったのをたまたま手に取った
原田宗典著『時々、風と話す』、実に人生でこの1冊のみ。
実際にこのバイクを題材にした短編集の評価は高く、
だからこそ小説を読んだこともなく、バイクにも興味のない僕でさえ、
風呂が空いても気付かないくらい夢中になったのですが、
それ以上に、僕はこの作品をまるでビーナスのように
唯一の絶対的な美として崇拝しており、
彼女の身体の最下部に位置し、最も卑しいと認識されている部位である
その足にさえも触れることを許さないような神々しい光を
あれから10年以上たった今でも浴び続けているのです。
それは前述したとおり、僕がプライベートでそれ以外の本を読んで来なかったという、
一種盲目的な幻覚、いえただの世間知らずかもしれないのですが、
小説『春琴抄』で女性の美しさを永遠のものにしようと、
自らの目を針で突いて視力を失った主人公のように、
さらにはその後も1冊も読んでいないせいも多分にあるでしょう。

さて、様子がおかしくなってきましたね。
そう、本をよく読まれる方や勘の良い方はもうお気づきかもしれませんが、
只今取り掛かっている仕事が谷崎潤一郎作品の表紙、
もちろんこれも僕にとっては「は、はじめまして!…で、どなたでしょう?」の文豪なのですが、
谷崎先生、かなりのマゾヒストとして知られているようですね。
江戸川乱歩著『D坂の殺人事件』の表紙を描かせてもらった際には、
「開眼した!」と自分はサディストだとばかり信じて疑いませんでしたが、
どうやら僕は実のところ乱歩先生に苛められていた女性側に
マゾヒストとして感情移入していただけなのかもしれません。

こんな具合で、その都度いろんな作家に取りつかれ、
気持ちがグラグラ右往左往するのがあまり好きではないので、
それが僕が頑なに本を読まない理由だと気付いたのは良いのものの、
きっちりと仕事はする性質なので、来月くらいまでは
マゾヒスト中村佐助として皆さんと接すると思われます。
よって、7月3日京都サイン会でも「どうやったら絵が上手くなるのですか?」
という質問はご法度で、「このヘタクソ!」などの最高の賛美の言葉を告げて下さるよう
宜しくお願い申し上げます。

そしてこの↓のコメント記入欄も"放置プレイ"として、
いつまでも"Comments(0)"とカウントされていること、
心おりお祈りしておりま…この仕事描き終わり次第、拗ね出すけどネ!
イカンイカン、まだマゾヒスティックになりきれていないので、
引き続きもう少し読み込もうと思います。
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by kazekissa | 2010-06-27 08:00 | 日記