イラストレーター、ミュージシャン中村佑介のオフィシャルブログ または心のおもらし。Twitterは@kazekissaまで。


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Limelight

身支度しながらチャップリンの『ライムライト』を見ていると、
残り30分のいいところで時間が来たので東京に出発することにした。
今日は目黒はクラスカで、インディレコード会社合同の忘年会パーティがあるのだ。
新大阪に着く。やはり年末だからか新幹線は混んでいて、
3人掛の真ん中しか空いておらず、時間もないし、寝るのでいいかと眠っていると、
リクライニングシートが突然倒れた。
窓際の人はレバーが両脇にあるので間違えたのだろう。
戻してもう一度眠ろうとすると、また倒れた。
全く、と起きて見てみると、おじさんは『男性器大図鑑』なる本を読んでいる。
『女性器大図鑑』みたいな医学書があるのはどこかで知っていたが、
それの男版があるとは、という問題でなく、その、つまり、「見ろ」ってことなのか。
このまま眠ると「OK」というサインになってしまいそうで、起きていることにした。
すると次は、極道の世界の日常を切り取った写真集を開き出す。
「拒否するならこうだぞ」ということなのだろうか。
こういう時に限って『100人のおしり写真集』を持ち合わせておらず、
サイン返し出来ない僕は何と馬鹿だと思うも、
しばらくするとまた『男性器~』に落ち着いたので、ひとまずホッとする。
だが、どちらの本にも鉄砲が載っているので、一応目は放せない。

一方、名古屋から乗ってきた左側のお兄さんはレターセットを取り出し、
黙々と、時折思い出すようにニヤニヤと上を向いて考えながら手紙を書いている。
何を書いているのだろうと気になって目の端を落としてみる。
先ほど名古屋ではじめて逢っただろう女性に向けて、
早速、想い出と感謝の気持ちを丁寧な言葉で綴っている。
余程楽しかったのだろう、6枚目に突入しても、まだ終わりそうにない勢いだ。
電車が揺れるたびにチェッと消しゴムを取り出し不機嫌になるが、
それ以外はとても幸せそうだ。いや待てよ、その部分は右のおじさんも共通している。
そうまるでこの新幹線のように、純情も欲情も行き着く先など一緒だし、
と考えないと、真ん中の僕の気持ちの行き場がなくなってしまうので、許して欲しい。
「車内に不審物を~」と言うアナウンスに手を上げなかっただけ、褒めて欲しいくらいだ。
"しかし意味をどう言っても中身は変わらない バラはどこまでいってもバラだ"
そんな『ライムライト』の台詞を思い出す。
まだ静岡か。今回の旅は長くなりそうだ。

(つづく)
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by kazekissa | 2008-12-29 19:54 | 日記